6、神崎青年の家でのこと

私が小学5年生のころ学校の行事で学年全員が神崎にある神崎青年の家に行った。
当時の私は行事というものが好きではなく、どこに出かけるのも嫌々で神崎青年の家もその一つであった。

青年の家に着くとそれぞれ班に分かれて行動するのだが、これが嫌でたまらなかった。どうも集団行動に馴染めず協調性がない子供だった。
しかし班で行動するしかなく、私のテンションは地べたにあるままだ。
そんなローテンションの最中オリエンテーリングなるイベントが始まろうとしていた。オリエンテーリングというのは、各班が青年の家半径5キロくらいの範囲にある複数のポイントを訪れ、そこのチェックサインを手に入れて帰ってくるという正気の沙汰とは思えない荒業である。しかも全編徒歩で。

教師という大人達は頭がおかしいのか、このようなクレイジーイベントをよく開催しては学童達を困惑させる。
しかもこのオリエンテーリングはボヤボヤとした6月に行われ暑い上に、私のような肥満児にとっては地獄絵図が展開された。恐怖の股擦れが訪れるのである。
暑いので小学生は半袖半ズボンになるので股の間がない肥満児は必然的に股擦れが発生する。オリエンテーリング全般が痛いのである。ヒリヒリヒリヒリする。
しかも暑い中敢行されるので喉はカラカラ口の中はネバネバ。
これを地獄と言わずしてなんと言えよう。

ヒリヒリ、カラカラ、ネバネバで全く楽しくなく、ひいひい言いながら各地のチェックポイントを巡り終え最終地点の青年の家に帰ってきた。
そこでは教師達が出迎えのため待っていてくれるのだが、労いの思いを込め児童1人1人にナイススティックという菓子パンとバナナオレが配られる。
知っている人は知っているだろうが、ナイススティックというのは中に甘ったるいクリームが注入されているしつこい感じの菓子パンなのだ。
バナナオレもどちらかというと爽やかな飲み物ではない。
ネバネバの口にこのような物を入れさせる真意が良く分からない。
教師達はやはりクレイジーだ。
彼らには千利休の侘び寂びを学んで欲しいと強く思ったものだ。